門限の9時

ここに無い魔法 帰りの電車

「Hey!Say!JUMP LIVE TOUR 2014 smart」 感想

本日、全国4都市で3か月に渡って行われたHey!Say!JUMPのツアーが終わってしまいました。
私は横浜しか入りませんでしたが、想像以上にチケット入手が困難だったり、メンバーの個人仕事が多く露出に不自由することのない毎日を送れてしまえたというのもあって、なぜ現場に行くんだろう行きたいんだろうとか、なんでコンサートに行くんだろうとか、なんかいろいろ考えることも多かったツアーだった気がするのですが、入った公演は楽しかった。


辛辣な意見も小耳に挟んだりしておりましたけど、実際入ってみたら、まさに「今 君のもとへ やっと会えたね 僕のドキドキが ほら届きそうさ 2人の距離」って感じでとっても楽しかったです。



上手く言葉に出来ないんだけど、今までのコンサートとは違う何かがありました。
終わったあと電車に揺られながら、どんな言葉がいいかなっていろいろ考えていたんですが、思いついたのが



「現在地」。



そうだ、このコンサートツアーはJUMPの今であり現在地。


アルバム曲を押し退けてまでセトリに組み込まれた過去シングルは、「現在地」という言葉の孕んでいる「今」「現在」という意味とは大きく矛盾しているかもしれませんが、でも矛盾していない。



なぜなら、5月の東京ドーム公演から本格的に自分たちがコンサートをいちから作るという権限が与えられたことで、JUMPのコンサートはここから改めて作られていく、そんな感じがしたから。


今までは大人が作ってきたJUMPのコンサート。ここから、これからJUMP自身の手でひとつひとつ作っていく。まだ完璧じゃないかもしれないし、みんながみんな絶賛するようなコンサートにはならなかったかもしれない。でも、今のJUMPが一生懸命考えて、一生懸命会場を楽しませようとしたコンサートだったのかなと思いました。



全員が成人を迎え、それぞれが意見を言えるようになって作りあげたコンサート。(5月のドームは確かに素晴らしすぎましたけど、)やらされてる感も歌わされている感もなくて、今JUMPはここにいる、こういうことができるよ、というのをひしひしと感じることが出来たように思います。




個人仕事が増えて、露出も困ってなくてという状況でのツアー。生でJUMPのパフォーマンスを見れることってこんなに楽しいことなんだ。JUMP9人のパワーってこんなにすごいんだって終始感じていました。


外の仕事が増えて、遠くに行ってしまったような気がしていたけど、それをずっと望んでいたけど、今回のコンサートは、過去より未来より目の前にある今だ!!!今この瞬間を見逃しちゃいけない、ずっと見ていたい、そう思える2、3時間でした。



私も今年からいろいろ心を入れ替えて取り組むようになったこともあったり、新しいことを始めたりと変化のあった年だったので、今までとは違う気持ちでコンサートに参加できた気がします。
自分が今やらなきゃいけないこととか考えて行動できるようになったので、気持ち的にJUMPの優先順位が臨機応変に変えられるようになったというのもあって、コンサートに行ける今を楽しんでいたので、正直ツアー全体に対する強い思いがなくて、なんてまとめたらいいのか分かりません(笑)




ただ、そういう気持ちもあったのでコンサートは楽しかったですけど、言ってる方も多いように、アルバムツアー感は薄かったかもしれませんね。アルバムが傑作すぎた分なおさら。


アルバムツアーって、ただアルバムの曲のパフォーマンスを見たいだけじゃなくて、そのアルバムの世界観を肌で感じてそれに染まりたいものなんですよ。曲ごとのパフォーマンスはそれぞれ素晴らしくて、曲のこと理解して表現しようとしてるんだなって感じたんですけど、smartの世界観があんまり伝わってこなかったかなって。
それこそ、"art"って意味も入ってたのに、どこいった?どうした?どうせ後付けだから?って。


昔のシングルがとか、流れが、というより「smart」っていう部分が分かりにくかった。安定のかわいいJUMPだったよ?楽しいコンサートだったよ?っていう(笑)


JUMPはもっといろんなものに染まって表現できるグループになってほしいと思いましたね。JUMPをガラリと変えれるグループ。上手く言えないけど、先輩グループのコンサートとか見ててJUMPに足りないものってそれなのかなと思いました。
思い切って「smart」ではないものを捨てることも大事だったのかもしれない。し、「smart」なJUMPって何かもっと表現できたらもっと良かったのかなと思ったりもしましたね。
でも、アルバムが良かった分、「この曲が見たい」だけで、コンサートに行きたいと思えたし、それが見れただけでもコンサートに行ってよかったと思える部分がたくさんあったのも事実です。


ダークシステム、殺風景、ドーム、ヒルナンデスで光くんに完全に落ちてしまっていたので、とにかく「Yes!」と「Come Back…?」の光くんが見たくて仕方なく、実際コンサートでも、「山田くんいたんだ?」ってレベルで光くんにロックオン*1していたんですが(苦笑)、それでも記憶に残る山田涼介素晴らしすぎました!


エースが、センターが、歌もダンスも一番上手いってすごいグループだなって。山田くんって本当にすごいなあと、他のメンバーの良さが表に出るようになればなるほど、強く思いましたね。




っていうのが、全体的な感想で、
以下(セトリ順に書くのがレポっぽくて好きじゃないんですが)は、今回は曲ごとに思ったことを少し書きます。その方が分かりやすいかと。上から目線注意です。




まず、BESTコーナー。
楽しいんだけど、もうつづけなくていいよ…。(悟り)
そろそろ違う衣装みたいし、違う曲も違う演出も見たいし…うん。
楽しかったんですけど、楽器やったり筋肉つけたり、まさかの長期戦で壮大な計画だったのは感心したけど、わざわざ「smart」コンでやることじゃないかなと思ってしまった。
そもそもモテたいとか説得力ないし、なぜモテに拘るのか謎だし、7はいろいろ挑戦してるんだから、BESTも置きに行くんじゃなくて挑戦してほしいし、モテたいならBESTコーナーこそ、本気でカッコ良いBESTにしてほしい。あと、なるべく喋らずに伝わるものにしてほしい。それが演出なのでは?
「Score」の「B!E!S!T!」はすごい楽しかったけど。



そして、7コーナー。
「ラララ〜ラ」って歌うとこ、「みんなも」って促すのがすごい雰囲気ぶち壊しって思った。なぜこの曲で?なぜそこまで歌わせたいの?なぜの答えはいらないけど。BESTにもあんまり言葉を使わないでって思ったけど、それは自分たちで反応を促してる気がするから。しかも歌って楽しい曲でもドリカムのように定番化しててちょっと感動するわけでもないのに。自然と客席が歌う感じが生っぽいのに。でも山田くんの生歌すてきだったな。


あと、この大人っぽくてしっとりしてる曲の途中なのに、客席のうちわに応えてる裕翔くんには正直呆れましたね。この曲だけはやるな。この歌の世界に浸れ。



「RELOAD」
カウントずれのダンスとか衣装も似合ってて(主に光くんが)、かっこよかった。おしゃれだったし。でも、全体的に見て、ここが第一流れポイントになってしまったのが惜しい。どうしても、前の流れを引きずって、良い意味でも悪い意味でもいつものJUMPになってしまってる感じが惜しい。
とにかく惜しい。なんかもっと大人っぽくてスタイリッシュな感じを勝手にイメージしてた部分もあったけど、なんかメリハリに欠けるっていうか、やっぱりもっとBEST雰囲気作って出て来れたでしょっていうw(厳しいかな)



「Ride With Me」
このためにチケット代払ったんだなって思いました。それくらいすごい挑戦だと思ったし、それだけ思いも強い曲なんだなって気持ちが伝わる。それまでがこの曲のための伏線だったら土下座する。
横浜初日の「ヒュー!!」って反応すごい良いなって思いましたね。翌1部は「涼介ー!」って聞こえたけど(そこは裕翔でも知念でもなく山田ってところが良くも悪くもファンの成長してなさw)。

山田くんの「光のない この世界を」ってすごすぎ。あの上がった呼吸を抑えながら力強い歌。ライブだなって生きてるなって感じですごく生々しかった。すごいな山田くんはやっぱり。

Hey!Say!JUMPやるじゃんポイント。


でも、そのあと横のラインずれまくってて残念だったな。360°どこから見ても完璧なフォーメーション目指してほしいし、無音ダンスをやりきった感じで、そのあとのダンスで揃えようって気持ちが散漫になった気がしたのが残念だった。ずっと続けてよ。目をガッて見開いて、真剣な顔して、頭の先から足の先まで神経集中させて、全部でJUMPを作ってる無音ダンスから山田くんのソロまですっごく息を飲む演出で、見てるこっちもドキドキして緊張感が伝わってくるのに、そこからまた音楽が鳴り出して一気にホッとするの残念だった。その緊張感で踊りきって欲しかった。贔屓してるわけじゃないけど、山田くんは最後まで気を張ってたのが伝わってきた(少なくとも主にロックオンしてた光くんは力抜いてた)。こなさないで、身体が覚えてる感じじゃなくて、ちゃんと頭も神経も全部連動してる精巧な感じを魅せてほしい。



「瞳のスクリーン」は、7とBESTでサイドに分かれてしまって光くんしか見てなかったんだけど、今までずっと山田くんを見ていた分、光くんのダンスが丁寧でしなやかだなってことに気づきました。
山田くんも丁寧だけど、山田くんと違う丁寧さ。山田くんは、拍の打点(って言うのかな)にピッタリ合わせるダンスって感じだけど、光くんのダンスは拍と拍の間の動きも計算されている感じで違うもんだなって思いました。



「OVER」で思ったのは、移動の使い方もっとあったでしょってこと。この曲のサビって今までのコンサートで分かるように結構客席がペンラ持って踊れる曲だと思うんですよ。そういうサビで移動にされるとそりゃ流れるし飽きるわっていう。
論文とか書く時に「一つの段落に起承転結を入れろ、もっと言うと一文にも入れろ」とかいうけど、1曲1曲に起承転結ほしいなって。流はいらん。休もいらん。



「Candle」はRWMと並んで「smart」で素敵な時間だった。とにかく山田くんの生歌が圧巻。流れる汗も涙見たいにみえるし、いつ練習したのって思うくらいに仕上がった歌を歌ってくれたしすごかったなぁ。
何であなたはそんなに切ない表情が出来るの?しかも魅せることを意識してない素の表情っていうか、生の感情っていうか…心をエグられる表情で、山田涼介さすがだなって思いました。Hey!Say!JUMPやるじゃんポイントその②。



「Super Super Night」
ユニット曲で一番アイドルっぽくて楽しかった。
頭の上でペンラぐるぐるする振りは、"people"とサイレンの"ピーポー"かけてるのかなって思ったり。
その場で真似できる振りで楽しかった〜!




「コンパスローズ」で、光くんって結構走る人だなって新しい発見があった。リズム感がね、早めな人なのかなって。「空を飛べ 海を眺め」ってソロが私が見た公演は全部走り気味だった気がするから。
ダンス見てても思ったけど、多分そこまでリズム感のある人じゃないなって。かなり攻めた細かいリズムの曲作るのに。新しい発見でした。

でも、パンフで本来の性格的には光くんは薮くんの書く詞みたいなタイプって言ってたし分かるような気がします。


バンド、完全生演奏になったよね。ベースしか聴いてなかったけど、本当微妙に走るの注意だよ光くん(笑)


あと横浜の初日だったかな。山田くんが一瞬、中学生くらいの頃の顔になった。ハッとした。初恋の相手に再開したみたいな感覚になりました。



Dash!」からのバンドコーナーで、客席を煽るために山田くんがぴょんぴょん飛び跳ねてるのをみて、大人になったなぁって思いました。少し前までの山田くんは絶対飛ばなかった!!ノッてるだけだった!!成長(;_;)



「Yes!」は言うまでもなく、総じて八乙女光がエロくて容赦なかった。山田くんなんて比じゃない。佇まいもすべて色気の塊だった。無自覚のエロ、恥じらいの美…曲前の映像のように一番凶暴でした。ただ、2番カットにより光くんの「じゃあなんで終電もほっとくの?」が聴けなかったのが残念以外の何物でもない。
深く深く反省してください。ダイオウイカの生息水域、水深500メートルくらいまで。(レミ絵風)



「Oh!アイドル」は想像通り。いや想像以上。団体芸の極みだった。本当に楽しかった。これにチケ代出せる。
団体芸を極めるJUMPファンにもっとも感心した瞬間は、「おいで♡」×3のとき、「きゃーーーーー!!」を自在に操って、次の人の「おいで♡」に被らないようにピタリと止めてたこと(笑)。



「FOREVER」は、移動とか演出がドームで既視だったので、かっこよかったけど、かっこよかったけど…ドームで移動した2番のダンスが結局また移動で見れなかった。移動の使い方考えてくれ!!
しかし、山田くんの「新時代」がまじでかっこよかった。Hey!Say!JUMPやるじゃんポイントその③(笑)。山田涼介なめんな、Hey!Say!JUMPなめんなよ!って思いました。



「僕はVampire」、アレンジもダンスも超絶かっこいいのに、ドームで観たやつ〜
使い回しやめよ?ま、良いものは何度見ても良いものだから全然いいんだけど。でも「FOREVER」からのダンスナンバータイムカッコよくて好き。何度も見たい。全然チケ代払える。でもドームは生歌だったよ(今回どうだっけ?)



Dreams Come True」の「手を伸ばしてごらん〜」は良いですね。毎回、歌おうか歌わまいか迷ってちょっと歌う光くんも可愛いし。
「手を伸ばしてごらん きっとここにいるから 怖がらないで」ってファンからJUMPに歌うこの曲は昔のシングルだろうとなんだろうとセトリからなくしてはいけないと思うし、やぶひかには申し訳ないけど、もうファンのパートとして認定してほしいくらいだね。でもやっぱり歌おうか歌わまいか迷う光くんは残して(懇願)。



「Aino Arika」のひかラップカッコよかったな〜。





すごい上から目線で申し訳ないんだけど、私はやっぱり、Hey!Say!JUMPのダンスと、カワイイとカッコいいの振り幅の大きさを、もっと分かりやすく伝えられるようになってほしいんですよ。
自分たちで自覚はしているものの、テレビとかだと変に意識して面白いこと言わなきゃって思うのか知らないけど、外に向けてあんまり言わない人たちだから、だったらコンサート見て、誰が見ても「ダンスすごい」「カワイイとカッコいいの振り幅すごい」って一目で思えるようにしないと、なかなかHey!Say!JUMPのイメージが伝わりにくいと思うんだよね。


いろいろ詰め込んで、いろんなことが出来ますよっていうのも大事だけど、「で、何が一番いいの?」ってなるのが一番微妙なんだと思うのです。
やっぱり、いくら美味しいレストランでも「全メニュー美味しいですよ」って言うより「オムライスは特に絶品」みたいな方が取っ付きやすくないですか?っていう。

今まではそのオススメメニュー、看板メニュー的な存在が山田涼介だったわけだけど、今はそうじゃない。JUMPは実は、全メニュー美味しいレストランにだったわけですよ(もちろんまだまだなところもいっぱいあるけど)。



でも今時、全メニュー美味しいレストランなんてたくさんある。下手したら同じクオリティのものもっと安く食べられるレストランだってあるよ?じゃあ、どこで差別化する?差別化できる術もうあるよね?それがあるなら使わない手はないじゃんって思んだけど、それでもJUMPはまだ全部をこなしたいみたい。何かを捨てる勇気がないみたい。そんな気がする。


そりゃ何も捨てない、何も取りこぼさないのも大事だし、ガツガツ系のグループが増えてる中、そういうJUMPも十分差別化図れてるじゃんって気もするけど。



多分今のJUMPはそれをどうするか決めなきゃいけない気がする。個人仕事増えてるならなおさら、考えなくてはいけないんじゃない?個人仕事をどうグループに還元する?個人仕事増加で落ち着かないのにまだそれを考えるのは早いのかもしれませんが…過ぎた仕事は取り戻せないわけで、芸能界って大変だよね〜でもそこがJUMPの生き抜く世界だから。



という感じで長ったらしく語ってしまいましたが、良いところも悪いところも全部含め、JUMPの現在地を魅せた良いツアーだったように思います。本当はもっとたくさん入りたかった。それだけが悔やまれます。



過去より未来より現在。今のHey!Say!JUMPが一番面白くて一番楽しい。そんな気がします。
今までで一番、"今"が楽しいと思えたコンサートでした。心から。




P.S
愛する光さんへ

火曜 ヒルナンデス
水曜 トーキョーライブ
木曜 スク革収録
金曜 リハ&トニミュ観劇
土曜 コンサート
日曜 コンサート
月曜 コンサート
火曜 ヒルナンデス

という過密スケジュールの中素晴らしいビジュアルコンディションで、ステージに立って下さってありがとうございました。


おかげて私はあなたに完全に心を奪われました。
カワイイとカッコいいを操るHey!Say!JUMPの中でも、もっとも多くのカワイイとカッコいいを使いこなす(素で)あなたから私は目が離せないことでしょう。お許しを。

*1: 双眼鏡でずっと見続けることをこう言うらしい