門限の9時

ここに無い魔法 帰りの電車

「好き」と思っただけのこと

火曜日のヒルナンデスをレコーダーの自動録画リストから削除して、何ヶ月くらい経っただろうか。
居住地域で放送されていないスクール革命とリトルトーキョーライフも、関東在住の弟の家で一応撮り溜めてもらってはいるものの、観れずにきっと彼のレコーダーを蝕んでいるだけだ。
テレビだけでなく、雑誌やラジオ等、彼らの露出自体を熱心に追わなくなり、このブログの更新も途絶えさせてしまっていた間も、私は確かに息をして生き続けていて、その間に本当いろいろなことがあったのだけれど、いろいろなことがあって、自分の中で「好き」と思う気持ちや機会がなくなってしまったような感覚になった。それがずっと続いていた。*1
もともと、Hey!Say!JUMP以外に熱を上げるような趣味や生きがいもなかったし、Hey!Say!JUMP以外に「好き」な物も多分なかったんだなってことに最近ようやく気づいた。そしたら、自分が空っぽだってことにも気づいたけれど、その空っぽな自分を埋めるためにHey!Say!JUMPを使おうという気には、さすがにもうならなかった。自分で開けた穴は自分で埋める。そういうもんだと素直に思えた。
それに、唯一「好き」だと思っていたHey!Say!JUMPをそこまで熱心に追いかけなくなったって、私は死ななかったし、体調が悪くなることすらなかった。絶対とか必ずなんて、この世にないと思うくらいだ。Hey!Say!JUMPがいなきゃつまらないと思っていた現実だって、なんだかんだ楽しくおもしろかったし、充実もしていた。

でも、なんでだろう。コンサートDVDの発売が迫り、まだ一度も観ていなかった最新シングル「OVER THE TOP」の特典映像(収録曲2曲のメイキング)を観なきゃと思った。別に観ていなくたって、誰かから「あんたはファンではない」と淘汰されることもないし、Hey!Say!JUMPに時間を割けない自分が悪となることだってないと分かっているのに、何より命に関わることじゃないってことに気づいたのに、「観なきゃな」と思って深夜にテレビをつけた。


Hey!Say!JUMPのコンテンツを、ちゃんと、それだけに集中して観るのは久しぶりだった。DVDを機械に挿入して、リモコンでテレビの音量を下げた。もちろん、相変わらず大音量の「J Storm」に備えてだ。そして、すぐに音量を戻して、動く彼らを観た。
MVの再生が始まった途端、「9人もいると、どこ観たらいいかわかんないな~」と一般人のようなことを思い、慌てて光くんを探し、「この人をずっと観ることにしよう」と決めた。

この人の、スラッとした足が好きだ。
この人の、バランスの悪い、大きすぎる手と長すぎる腕が好きだ。
この人の、目が好きだ。分量の多い白目が好きだ。
この人の、高くて尖った鼻と薄い唇が好きだ。横顔が好きだ。表情が好きだ。
黒の衣装が、彼をより華奢に見せて、私はそんな彼の動き1つひとつにドキドキする。
ああ、そうだ。私、この人のことが「好き」だ。私、この人のファンだ。

思い出した。
素直に「好き」と思った。
こんな気持ちは、久しぶりだった。
ハッとして映像を最初に戻して、さっきと同じ気持ちになりたくて何度も何度も繰り返した。

どんなに探しても、いろんな感情が散らばりすぎている私の毎日からなかなか見つけ出せずにいる「好き」がHey!Say!JUMPには詰まっていた。理屈とか法則とかじゃなくて、何にも考えなくとも心に「好き」が充満した。
「好き」になろうとしても上手く行かないことの方が多いのに、Hey!Say!JUMPを見ているとこんなにも簡単に「好き」が見つかる。
もはや、「好き」しかない。それ以外の感情がない。

当たり前に九九を暗唱できる世界より、8×8=49と思う人がいる世界の方が面白いのかもしれない。
だってどんなに九九を覚えたって、9人で10年という月日を過ごしたって、単純計算で90年になるわけがないから。
世界はもっと複雑で難しい。
そんな中から「好き」を見つけ出すことが、「好き」と思えることがどれだけ難しいことか、私は知ったんだ。
今までここで軽率に「好き」を集めて並べて、これだけ揃えた「好き」を根拠に「好き」と結論付けていたけれど、少し離れて分かったことは、自然と心に「好き」が充満することが、「好き」ってことだ。


「いろんな表情を見せれたらいいなと思う」
彼は、カメラの向こうで慎重な言葉を発した。
大丈夫。絶対、どんな君も「好き」だから私。
だから躊躇わずにいろんな君を見せてよね。
ずっと「好き」だから。絶対に。

君が、「いろんな表情を見せる」「見ていて」とファンに向かって言えるような、そんな日が来るまで、そんな日が来ることを願って、ずっと、私はそう思い続けることにする。

ずっと「好き」だから。申し訳ないけど、これは仕方がないってことで。

 

 

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P.S. 大変ご無沙汰しておりました。この間に読者登録してくださった方々、読んでくださった方々が毎日いてくださったこと、嬉しく思っておりました。独り言のような内容が増えるかもしれませんが、ぽつぽつ更新していきたいと思っておりますので、今後ともHey!Say!JUMP同様、ご愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます(立場不明)。

*1:これはまた追い追い、気が向いたら