門限の9時

だんだん未来広がってく

【歌詞分析】作詞から迫る八乙女光<『僕』編>

八乙女光くんの作詞を読み解く第二弾は、『僕』編です。
先日、アクセス数が普段の5倍を記録した日がございまして、そのほとんどが『君』編へのアクセスで驚いたという出来事がございました。なぜ急にアクセスが伸びたのか分からないので、ちゃんと読んで下さった方がどれぐらいいるのか不安ですが(苦笑)、面白かったという声も頂いたので懲りずに書きます。
きっと長くなるので、前置きはこのくらいでLet's スクロール!!(何このテンション)

八乙女詞を読み解く②

【一人称】と八乙女光


『君』編では、【二人称】を表す言葉が曲の中でどのような使われ方をされているのかということについて考察しました。
今回は、『僕』を含む【一人称】について見ていきたいと思います。

まず、前回行ったコーディング(=概念化)によって、詞の中に登場した【一人称】は、以下の3語です。

『僕』 『自分』 『ボク』

それぞれの語について見ていきます。


①『僕』

『僕』という単語は、楽曲で以下のように登場します。

「いま進もう」・・・・・・2回
「INFINITY」・・・・・・・1回
アイ☆スクリーム」・・・3回
「Score」・・・・・・・・1回
「Aino Arika」・・・・・・1回
「コンパスローズ」・・・・4回
「Come back...?」・・・・2回  計13回


歌詞には、このように登場します。

「いま進もう」
らで奏でよう つきぬけた その先は わからないことがたくさん
らで奏でよう 駆け抜けた その先も 希望の種がたくさん

「INFINITY」
想像以上のものが生まれるよ ら可能性無限大

アイ☆スクリーム
変わり続けLOVELOVELOVE の中のLOVELOVELOVE
らが教えてあげましょうか パーティーのような GO MY WAY
変わり続けLOVELOVELOVE の中のLOVELOVELOVE

「Score」
B Brother らと共に未知のトビラを開こう

「Aino Arika」
無にするのが無理なぐらい 君に夢中なの意識は空中

「コンパスローズ」
船の行き先は らのPleasure
らの行く道はひとつ
船の行き先は らのPleasure

「Come Back...?」
君の答えは の想い掻き乱してるつもりかい
脳あるは爪跡を残すCat

歌詞で見てみると、『僕』という単語は、単数形での『僕』という形ではなく、『僕ら』と複数形で使われている場合が多いことが明白です。【二人称】では、『君』という単語が比較的、1人を指すようなニュアンスで使われており、『アナタ』という単語で不特定の複数を表すという使い方がなされていました。
では、『僕ら』という複数形を使っているにも関わらず、登場する『自分』『ボク』はどのように使われているのかという疑問が生じます。このまま、『自分』『ボク』という単語についても見ていきたいと思います。


②『自分』

『自分』という単語は、以下のように登場します。

「いま進もう」・・・・・・・1回
「INFINITY」・・・・・・・・3回
「パーフェクトライフ」・・・1回
「サム&ピンキー」・・・・・2回  計7回

歌詞では、

「いま進もう」
もうグッバイ そうグッバイ ひねくれた自分蹴飛ばし

「INFINITY」
もっともっと 自分磨こう
確実に全てが掴めなくても ひとつでもいい 未来の自分 思い描いて行こう
もっともっと 自分磨こう

「パーフェクトライフ」
コリない自分 後何回 転んで行けばいい

「サム&ピンキー」
Say 自分歌うたう気分
おっと 今の自分 どんな人なの

『僕』と『自分』の違いはなんでしょう。
以下の図をご覧ください。


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画像が見辛くて大変申し訳ないです(泣)。

この図が示すのは、「出現パターンの似通った語の組み合わせ」です。
全歌詞を通して3回以上出現する単語(78語)*1の関連性が図示されています。
近い単語ほど関わりが強いということです。


もともと、『僕』が13回、『自分』が7回と出現回数に差があるので、『僕』に関わる樹形図が大きくなってしまいます。出現回数が大きくなれば、それだけ多くの単語と関わりが出来るということなので、『自分』という単語に比べて、『僕』という単語の方が広い意味で使われているようだと分かります。逆を言えば、『自分』という単語は、とても大事に使われていると読み取ることもできそうです。

そして関連の強い、周辺の言葉を見てみます。

『自分』と関わりの強い言葉として『もっと』『磨く』『伸ばす』などの単語が出ています。
一方の『僕』という単語では、『気持ち』『夢中』『変わる』『希望』『出会える』『考える』といった言葉が並んでいます。

また、憎いのが『自分』と『僕』の間に、『夢』と『君』という単語があるというところ。
さらに、少し見辛いかもしれませんが、樹形図を辿っていくと、
『自分』、『夢』、『君』、『僕』を含む単語群は、まず『ステージ』と繋がります。
そして、『幸せ』に繋がり、最終的に『世界』に繋がっています。

何という感動ストーリー。

『夢中』になったり『変わったり』した『僕』が、『君』と出会い、『夢』を見て、『自分』を『磨き』、『ステージ』に向かい、『幸せ』になって、『世界』や『地球』を思う。

八乙女光の生き様が恐ろしく文学的、物語的と解釈するのか、『世界』や『地球』を歌った歌詞を初期に書いているということは、未来が見えているのか、それとも逆向きに時間が進むとかいう*2ファンタジーの住人と取るのか、人それぞれだと思いますが、私はますます、光くんの夢とか、思い描いているものが気になりました。

個人的に、光くん自身が綴っていた連載「光る日常」でも、『僕』と『自分』という単語の使い分けがとても印象的に感じ、どういう使い分けをしているのか興味を持ったことがありました。この結果を受け、もう一度読み直すと、『自分』という言葉がこのように使われていました。参考までに(笑)

『まだまだな自分』
『自分の持つ夢』
『ファンの方達あっての自分』
『周りの方達の力があって作ることのできた自分の演技』
『たくさんの葛藤の中で自分がどう変われるか』
『殺風景での自分』

光くんにとって『自分』という単語を使うときの『自分』は、恐らく自身の「芯」のような、根幹のような部分をさらけ出すときに使う言葉なのかもしれないです。

「コリない『自分』 後何回 転んで行けばいい」、「今の『自分』 どんな人なの」などといった歌詞や、「まだまだな自分」といった表現から察するに、きっと私たちに見せていない自分と戦い続ける部分があるのではないでしょうか?

『君』という言葉が『自分』ではなくて『僕』という単語と同じ色で区別されているのも、きっと彼自身の使う、見せる『自分』より『僕』の方が『君』に近いということの表れかもしれません。仮に、『君』を大きく「ファン」と捉えると、彼が、人間としての八乙女光(=『自分』)と、アイドルとしての八乙女光(=『僕』)を持っていて、それらを『君』が結びつけているということかもしれません。
『夢』という言葉が『僕』より『自分』の近くにあったり、『自分』という言葉がより、『幸せ』や『ステージ』に近いというのも、同じように考えることが出来そうです。


③『ボク』

最後は『ボク』です。この単語は、

「サム&ピンキー」・・・・5回  計5回

使われています。

アナタとボクがほら出会った
アナタとボクが今笑い合う
アナタとボクが ほら出会えた
アナタとボクが今笑い合う
アナタとボクが ほら出会えた

と、『アナタ』という単語を並べて使われています。
『アナタ』という単語が『君』より広いニュアンスで使われているようだというのに加え、先ほどの図の通り、このフレーズ自体が一線を画しているので、他との関わりが読めないのですが、個人的には『僕』や『自分』とは違う、実態のなさを感じます。
それが、先ほどのストーリーのゴールという意味での実態のなさなのか、不特定多数を表す『アナタ』と並んで使われているからなのかはわかりませんが。
『僕』や『自分』とは違うものとして『ボク』を使ったのではないかという無難な考察しかできませんでした(苦笑)。

「サム&ピンキー」の最後で、『アナタ』が『君』と変わっている中、『ボク』は『I』になっているので、『僕』になったと解釈することも出来そうですが、『僕』と『自分』の違いを考察して、間違っても『自分』にならないだろうということは言い切れます。


最後が、適当になってしまいましたが、今触れました八乙女光作詞曲における【一人称】は、
輝きへの布石!(時間かかったわりにこのクオリティ…)なのかも知れません!夢や未来につながっていく『自分』と『僕』をきちんと見つめる歌詞はこちらにも響くものがあると感じました。

ちなみに「Aino Arika」で1回出てくる『俺』も【一人称】なのですが、これに触れなかったのは、2,300語超えの中の1語の関連とか調べるのが難しそうだったからです(笑)。多分ですけど、「光る日常」では、独り言風に書く時に『俺』という【一人称】が登場していたので、光くんの基本設定としては、【一人称】は『俺』になっているんだろうと思います。『俺』を相手や状況に合わせて変換しているんだと思います。「Aino Arika」のラップの中で、【一人称】が変わってるのは少し気になるところですが、光くんの中で、テレビや目上の人の前では丁寧に『僕』にして、基本と少しスイッチ入れた時は『俺』、かわいくしたい時は、『オイラ』(笑)と、使い分けているんだと思います。そして、もっと真面目な内面的なことに触れるときには『自分』という感じで。文学男子気取りの時は、『それがし』とか言ってみたり。ここまで【一人称】で遊ぶ人も珍しい気がします。

光くんが「俺」って言ってるとカッコつけてる感じがしてキュンとくるのに、「僕」って言っても可愛い子ぶってる感じがしてキュンとくるしなんなのでしょう?(笑)
でも、テレビや人様の前では、「俺」と言わず、ちゃんと「僕」という光くん素敵だなと思います。
「僕」を軽視しない男子素敵だと思います!!!!機会があったら「男子の【一人称】」について調べてみよう!!*3
コロコロ変わる光くんの【一人称】とても好きなので、歌詞以外でも注目し続けていきたいと思います。

またまた、長くなってしまいました。ここまで読んで下さったありがとうございました(笑)

*1:全ての単語だと量が多すぎて分かりづらいのであきらめました(苦笑)

*2:「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」読んでみてください(笑)

*3:女子は「私」だから男子の一人称を使い分ける感じは良いですね。大事です。興味あります。←