門限の9時

ここに無い魔法 帰りの電車

君の咲く場所

伊野尾くん、遅ればせながら25歳のお誕生日おめでとうございました。

今年は伊野尾くん自身の活動の幅が広がったおかげか、私のTLにも伊野尾くんのファンがすごく増えた実感があります。

2013年、「全国へJUMPツアー」静岡公演。私の隣のお姉さんが伊野尾担でした。私は伊野尾くんのファンというと、顔も忘れかけ、もちろん名前も知らないそのお姉さんのことをいつも思い出します。

お姉さんは、当時の「JUMP担」を体現したような格好でコンサートに1人で来ていて、「慧」とだけ書かれた団扇をきちんと胸の高さでしっかり両手で持ち、目の前にトロッコが来ようとも、右側の花道でメンバーが客席に手を振ろうとも、伊野尾くんだけを見つめていたのです。伊野尾くんが動くたびに、お姉さんは他のお客さんの目も気にせず、360°くるくる回り、後ろのお客さんと向かい合う状況になるのもお構いなく、伊野尾さんを瞳のセンターにし続けていました。


「近くの他メンか、遠くの自担か」問題*1は、一時期ひそかに物議を醸したこともあった話題ではありますが、そのお姉さんの伊野尾くんを見つめる目が、本当に真っ直ぐすぎて、私は時間が経つにつれて、「伊野尾くんこっちに来てあげて!!」と思うほど健気だなーと感心した思い出があります。

それ以来、私の中で「伊野尾くんが好きな人は、伊野尾くんしか好きではない」というイメージが強くあります。
これはあくまで、他のメンバーに興味がないわけではなくて、「好き」の大台に乗っているは伊野尾くんだけというニュアンスでこう思っていて、よく「堂本光一くんっぽい」と言われてきた山田くんを担当してきた身としては、伊野尾くんは、誰の系統を辿るわけではない、いわゆるオンリーワンなアイドルで、ホイホイ人を集めてくるわけでもなければ、一時的なものでは終わらない中毒性があるような気もしていました。伊野尾くんと出会うということでしか、伊野尾くんに堕ちるルートはないと思っていたし、今も思っています。
上手く言えませんが、「リア恋」とか「アイドルとして見る」とか、様々な見方がある中で、伊野尾くんは伊野尾くんとしか見えない、そういう印象が強いのです。

だから、今みたいな時代が来るのがすごく楽しみだったし、怖くもありました。
きっとあっというまに人気者になっちゃって、当たり前をぶっ壊すんだろうなと思っていました。

かつて伊野尾くんのファンは自分たちを「見切れ担」と呼び、他のメンバーに比べ映らないことを逆にネタにしていましたが、心の底では、彼を知る誰もが、「もっと前で踊るようになったら、そんな時代が来たら、世界はどうなるんだろう」と思っていたに違いないと思います。

「最終兵器」とか「秘密兵器」と呼ばれた伊野尾くんは、むしろ最終であり秘密なことに価値が生まれていた気がしていました。伊野尾くんがもっと推し出されるまで、JUMPは進んでいくという何よりの確信になっていたように私は感じていました。


しかし、当の本人はどこにいたって、誰といたって変わらなかったように思います。
デビュー曲のメイキングで、みんなデビューした喜びや実感や、これからの意気込みのようなことを語る中、「Jr.からずっと一緒だったメンバーなので楽しい」「PVってこうやって作るんだ、出来上がりが楽しみ」と語った*2、そんな人です。


「最終兵器」「秘密兵器」と言われるのは、伊野尾くんの今の立ち位置が相応しいわけないと誰もが思っていたからで、でも今ではないと思っていたからだと思います。でも、これまで誰もが、もっと、いつか、と思い続けていたのに、当の本人は、前に立ちたいとか、後ろの立ち位置に引け目を感じるとか、そんな素振りは全く見せませんでした。


誰といたって笑って過ごせて、誰でも楽しくさせてくれて、どこにいたって笑っていて、なにがあっても楽しめる。
置かれた場所で咲けるというのは、誰でも簡単に出来ることではないと思います。


私たちがずっと夢見ていた「もっと」とか「いつか」なんて多分存在していなかったんだと今なら思います。

いつだって、伊野尾くんはキレイな花を咲かせていました。大きな花ではなかったかもしれないし、色鮮やかな花ではなかったかもしれないけど、キレイな花を枯らすことなく咲かせていました。だから、その花を知る人は、もっと多くの人に知ってほしいと思ったり、見てほしいと思ったりしたんじゃないのかなと私は思います。


自分からあまり語らないけど、伊野尾くんの人間としての深みやアイドルとしての凄さはどんどん露わになっていきます。


どこでだって花を咲かせられる人
いつだって花を咲かせられる人

なのに、さらに「もっと」とか「いつか」とか思わせる人

なのに、本人は「もっと」とか「いつか」とかそんな先の事じゃなくて、いつだって「今」を見ている。

目の前のことを頑張れない人が何を頑張れるというんだ
目の前の人を笑顔にできない人が誰を笑顔にできるというんだ
置かれた場所で咲けない人に咲ける場所なんてあるものか


自問自答します。伊野尾くんがいるからです。伊野尾くんの生き方を考え方を尊敬するからです。伊野尾くんの知ってる世界と広い視野で見える物をもっと教えて欲しいと思います。

伊野尾くんの人生と人柄は、Hey!Say!JUMPの強みなのではないでしょうか?

だから、伊野尾くんにも思っていて欲しい。
自分の咲く場所は、Hey!Say!JUMPだと。


25歳のお誕生日おめでとうございました。

*1:近くに来た担当ではないアイドルにも反応するか、近くに来た担当ではないアイドルには目もくれず遠くの自担を追い続けるか。遠くの自担は別の表現で「ロックオン」という人もいる。コンサートの楽しみ方はもちろん自由ではあるが、さすがに目の前にアイドルがいるのにも関わらず、あさっての方向みてるのはどうなの?というステージおよび花道から数列の世界の話なんだろうと思われる

*2:その後シングルが出るたびに、「出来上がるのが楽しみ」と言い続けてきた。